2011年7月17日日曜日

ブロードウェイ北上

 フェリー乗り場を出て、前に広場があり、そこのベンチに座って休憩する事にした。日記を書くことにし、足の上にノートを置いて、今日の出来事を書き綴った。疲労がたまっている。昨日といい、今日といい、歩きまくった。昨日もかなり歩いたが、今日はもっと歩いた。しかもこれからもっと歩かなければならない。ニューヨークで最後に訪れる場所だ。ここも逃せない場所だ。夜のタイムズスクエア。ここを見ずして、ニューヨークを去るわけにはいかない。これが最後のイベントである。
 夕焼けの中で日記を書くのもとても気持ちが良い。日本ではやったことが無かった。一人でいると、自分と話ができる。これほど自分とゆっくり話をしたことが無かったのではないだろうか。この二日とも晴れて、最高のニューヨークであった。あっという間に過ぎ去った時間。最初の計画はここには来る予定はなかったのだが、先生との相談でここに来ることを決めたが、来てよかったというより、絶対に訪れなければならないところだ。本当に来てよかった。
 そろそろ行こうと思い、立ち上がる。地下鉄で行く方法もあるが、ここまで歩きまくっているのだから、最後まで歩いてやろうという気分だったので、歩いて移動する事にした。タイムズスクエアまではかなりの距離がある。今でさえ疲れているのに、歩いていけるか、覚悟が必要であった。ブロードウェイを北上。ひたすら北上すればタイムズスクエアに着く。死闘とも言うべき移動が始まった。
 ブロードウェイはかなりの人が歩いている。さすがという感じだ。歩くスピードも速い。私は疲れていたので、少し歩くスピードが落ちていた。女性も歩くのが早い。私の横をスタスタとぬかしていくではないか。うーん、追いつけない(笑)。みんな背が高く、私は前の方を見ることができない。かんぜんに埋もれてしまっている様子だ。
 たくさんの店があり、寄り道したくなる店もあったが、少し入る勇気が無かった。それにしても足と腰が痛い。これほど歩いたのは生まれて初めてだ。これからの人生でこれほど歩く機会があるのだろうか、というくらい歩いている。地図で確かめてみると、今日の朝(イントレピッド博物館)から最後、自分のホテルまで歩いた道のりは、マンハッタンを縦断できるくらいの距離であった。自分でもすごいと思った。おそらく誰かといたら、これほどタイトな日程をこなすことはできなかっただろう。自分の好きなことができるというのも一人旅の良いところだ。見ず知らずのところに行くときは、誰かと行った方が安心だが面白くない。一人だからこそ何倍も楽しむことができる。恐れていては何もできない。いつまでも殻に閉じこまったままだ。いつまでも狭い殻の中でモノの判断をする。視野も心も価値観も狭いままだ。その殻をぶち壊すのは結局自分にしかできない。私も少しずつ自分の殻を壊してきた。もちろんこれからも壊し続けるだろう。誰のためでもない。自分のためだ。大きな人間になる。誰よりも輝く人間的魅力を持った人間になる。今はそれの準備段階だ。

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