それにしても美しい橋である。下は木でできていて、煉瓦の塔。橋の上で結婚式が行われていた。こんなところで結婚式ができるのは羨ましい。
この橋は歩行者用と自転車用で通れるところが違うのだ。マンハッタンからブルックリンに向かって歩く時で見てみると、右側が歩行者用、左側が自転車用だ。そこで面白いものを見た。自転車でこの橋を渡る人は少なかった。歩行者はかなりの人だったので、自転車の通るところにも人が歩いていたのだ。そしたらその自転車の通路に歩いていた人に向かって、“Watch your back!!!” と自転車に乗った黒人女性が叫んだのだ。その大声に私もびっくりしてしまった(笑)。この国の女性は何て強いんだろうと感激したのだ。その時、レディーファーストの意味がわかった。女性は弱いからレディーファーストなのではなく、強いからレディーファーストなのだと。勇ましい女性を見ることができ、気分がすっきりした。
かなり橋の上を歩いているが、なかなかブルックリンに渡ることができない。この橋は何メートルあるのだろうか。そろそろ渡りきるところに差し掛かったところ、右か左かを選ばなくてはいけないところに来た。私は右を選んで進んでいったが、これが大失敗。かなりの遠回りをすることになってしまった。私は、この橋を下から見たいと思い、公園があると本に書いていたので、そこに行きたかったが、どうやって行けばいいのかわからない。ブルックリンに入ったが、どこに行けばいいのだろう。とりあえず、河の方角へ歩き出した。足と腰が痛い。
人通りがだんだんと少なくなってきた。ちょっとヤバいかも、と思いながら速足で歩き続ける。アメリカらしい家が立ち並んでいた。写真を撮りたかったが、それよりも早く人通りが多いところへ。やっと明るい場所に出た。ブルックリン橋が見える。公園といえば公園なのだが、私が行きたかった公園ではない。しかし、今からそこに向かう元気はなかった。とりあえずそこからの景色を写真に収めた。ベンチもあり、しばらく休憩。一体何キロ歩いているのだろう。脚を千切りたくなるほど疲労と痛みがたまっている。
そろそろマンハッタンに戻ろうと思い立ち上がる。先ほどの道に戻るのは遠回りなので、右か左かで迷ったところの左側の出口を探そうと思い、ブルックリン橋の方に向かって歩き出した。やはりどこかわからない。近くに来ていることは確かなのだが。ちょうどそこに黒人警察が。迷わずに道を聞いた。ブルックリン橋に行きたいのですが、ここからどうやって行けばいいですか。優しい警察官で、聞きなおしても優しく教えてくれた。しかもかっこいい。警察を見ると安心してしまうようになった。石の階段を上り、ブルックリン橋に戻ることができた。よかったよかった。
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