機内食の朝ごはんで、チーズが入ってあるパスタが出てきたのだが、これにはショックであった。食べれないじゃないか、と。袋の入ってあるパンも出てきたのだが、それはこれからの食事として置いておこうと思い、食べずにカバンの中にしまった。今回の旅ではできるだけ食費を浮かそうと考えていた。削れるのはそこくらいだと思っていたからだ。
気が付けば外は明るくなっており、もう少しで到着という。日本時間の16日の16時20分に出発したが、現地に到着したのは、アメリカ時間で16日の15時であった。16日を2回過ごすような気がして、なんだか得をしたような気分であった。徐々に高度を下げ、無事に到着。13時間のフライトも思ったよりも早かった。予定より30分早く着き、入国審査の方へ。ダレス空港と言えば何か思い出さないだろうか。私は映画の「ダイハード2」を思い出した。この映画の舞台はここダレス空港なのである。入国審査では、帰国の人と外国人の並ぶところが違うので、女性スタッフの方にどこに並べばいいのか訪ね、こちらですと教えてくれた。私の番が回ってきたが、入国官はかなり愛想の悪い人で、何を言っているのかわからなかった。滞在期間や、何しに来たか、を質問され、5本の指の指紋を取り、顔写真を取った。ずっとワシントンにいるのか、と聞かれたが、その日のうちにニューヨークに行かなければならなかったので、これからニューヨークに行きますと言ったら、カスタマーサービスの方に行けと言われた。なぜかわからなかったので、行かなければならないのかと聞いてみると、そうだとうなずいた。その前にスーツケースを取りに行こうと思い、自分のスーツケースを探していたが、見つからない。近くにいた人に尋ね、カスタマーサービスに行った。結局カスタマーサービスに行く羽目になってしまった。しばらく待っていて下さいと言われ、椅子に腰を下ろし、かなり待っていたような気がする。しかし、私の荷物は見つからないという。カスタマーサービスの人にも、ずっとワシントンにいるのか聞かれたが、今からニューヨークに行かなければならない、と言い、何で行くのかと聞かれ、アムトラックだと答えた。何時のアムトラックに乗るのか聞かれたが、私の予定としては17時過ぎのアムトラックに乗る予定であった。しかし、その人に間に合わないかもしれないがそれでも良いか聞かれ、チケットいの予約をしていなかったので、大丈夫と答えた。日本にいるとき、アムトラックのチケットも予約しておこうかと思ったが、やめておいて正解だった。
もうしばらく待たされ、メインターミナルのバッゲージクレームセンターに行けと言われた。そこに行ってこの紙を渡すようにと紙を渡された。もう何が何だか分からなくなってきた。ハプニングとはこのことである。初めての海外で、しかも一人で、どうしてこんな目に合わなければならないのかと泣きそうになった。しかし、泣いても助けてくれる人はいない。自分で選んだ道。誰のせいにもできない。すべて自分で解決しなければ。バッゲージクレームセンターに行けと言われたが、一体それはどこにあるんだ。階段を上れと言われたのだが、どこに階段があるのだ。真っ直ぐ行けば再び並んで、身体チェックをしている。しかしどこにも階段はなく、その真っ直ぐしかないので、そこに並ぶことに。後ろにいた人にメインターミナルはどこか聞くと、この先にあるよと教えてくれた。そこでも会話になった。どこから来たか聞かれ、日本だと答えると、地震の話に。家族は大丈夫か、今どんな状況かなどと聞かれた。みんな心配してくれているんだと嬉しい気持ちになった。
ここでの身体チェックはかなり厳しかった。飛行機に乗る時よりも厳しい。ベルトをはずし、靴を脱ぎ、財布や携帯電話、カバンなどカゴの中に入れ、機械に通す。体は審査官にチェックされ、通ることを許された。厳しいと聞いていたが、本当に厳しかった。
さぁ、メインターミナルにいかなければならない。どこにあるんだ。どれくらいの人に聞いたのか、20人くらいは聞いたと思う。少し進むごとに質問。ありがたいことにみんなちゃんと教えてくれる。地下鉄に乗れと言われたのだが、最初聞いた時は驚いた。メインターミナルはそれほど離れているのか。後から分かったことだが、滑走路とメインターミナルの移動は地下鉄を利用しなければならないのだ。
ホームに行き、どこの駅で降りたらいいかわからない。ちょうどそこに黒人と白人の警備員のような人がいたので、話しかけることに。それが何とも優しい人で、一緒に行こうと言ってくれたのだ。特に黒人の警備員の方は地下鉄の中でもジョーダンを言って私を笑かしてくれた。初めての海外旅行なんですと言ったら、とてもうれしそうに「ようこそアメリカへ」と言ってくれた。荷物が見つけられなくて困っていると言ったら、「大丈夫大丈夫。心配するな」と笑顔で答えてくれ、私もそれでかなり落ち着いた。その警備員さんと地下鉄を降りて、エスカレーターを上る。そこを右に曲がったらバッゲージクレームセンターだよ、と教えてくれ、別れ際にがっちりと握手をした。その後もジョーダンを言いながら別れた。なんてアメリカは良い国なのだろう、そう思った。日本では考えられないコミュニケーションだ。このような助けは、旅人にとってどれほどの助けになることか。あの警備員さんのおかげで助かったかもしれない。警備員さん、本当にありがとう。
200回の投稿おめでとうございます。
返信削除アメリカの旅、凄いですね。荷物がどうなってしまったのか、続きがかなり気になります!!
コメント、ありがとうございます。
返信削除どうにか200回目の投稿ができました。
これからもどんどん続けていきたいです。
いきなりのハプニングで本当に焦りました(笑)。
勘弁してくれよ、という感じで(笑)。
まだ旅は始まったばかりです。
楽しみにしておいてくださいね。