2013年1月18日金曜日

すべての“自分”を正当化する力

 就職内定率大卒75%、2年連続上昇とニュースで出ているのを見た。しかし、まだ内定を得ていない学生は10万5500人いると推計される。少しずつ状況が良くなっているとはいえ、脱「氷河期」はなお遠い。就活生が失敗により、自殺したのが4年連続で増加している。2011年の10~20代の自殺者は3926人で、そのうち就活による自殺者は150人である。
 何度かこのブログでも書いているが、2008年6月、秋葉原の路上で無差別殺人事件が起こったのを覚えているだろうか。逮捕された容疑者は20代の派遣社員の男性。彼が語った動機は、「社会への絶望と怒り」。それを象徴するかのように、犯行前に彼はインターネット掲示板に身勝手な感情を書き連ねていた。
 そんな悲惨な事件から数年たったころ、私はとある何の変哲もない恋愛ドラマを見ていた。その主人公に対し、ある人が言った、「後悔する人間はどんな答えを選んでも後悔する」というセリフに私は衝撃を受けた。
 ここ最近まで、激動の環境の中に身をおいていた。その環境の不満と後悔に押しつぶされそうになっていた。大学選択から始まり、部活やその他の活動、そして自分自身に対して。だが、この言葉は驚くほどに心のわだかまり消し去り、前を向かせてくれた。
 “自己肯定力”。私がそのセリフを通して考えた言葉だ。もちろん自分におごるという意味ではない。最も大切なのは、身体的な問題や自身ががこれまで行ってきた選択を全てポジティブな形で肯定すること。そして何より、そこに自信を見いだすことだ。小さな自信の積み重ねが、後の大きな成功への原動力となる。
 秋葉原の事件を引き起こしたのは、「勝ち組はみんな死んでしまえ」という非常に強い社会への劣等感。未曾有の金融危機に伴った景気悪化によって、第二のロストジェネレーション世代が生まれるのは間違いない。そんな状況の中、彼のような感情を持つ人が増えるのは必然とも言える。だが、そんな時代だからこそ自分を正当化しよう。過去の自分の全てを受け入れ、“今”を本気で突っ走ることができる人間になるために。なぜなら、これからの世界を回すのは、周囲があきれるほどの、“アホなくらいプラス思考な人間”なのかもしれないのだから。

0 件のコメント:

コメントを投稿