2013年1月16日水曜日

友人が無地に帰国

 オーストラリアのケアンズにホームステイをしに行っていた友人が帰国した。何よりもうれしいのは無事に日本に帰ってきたことである。最近、飛行機の不祥事が多発しているので余計に敏感に気にしていた。まだ詳しい話は聞いていないので、今度会った時に詳しく話を聞きたい。
 一人で知らないところに行く時、心境としては複雑な気持ちになる。友達と一緒のどこかへ行くのであれば、その心境は「楽しみ」が大部分であろう。しかし、一人となればそうはいかない。もちろん楽しみの気持ちはある。しかし、そこに恐怖心であったり、不安、緊張が含まれてくる。おそらく楽しみよりもそちらの方が大きいだろう。それが一人旅の醍醐味であり、重要なところだ。行ってみて初めてわかることがほとんどだ。今の自分に何ができて何ができないのか。それがはっきりわかる。そして、現地の人との出会いもたくさんある。誰かと一緒に行けばついついその人との話に夢中になってしまい、現地の人との出会いも少なくなってしまう。英語がほとんど話せなくても、なんとかなる。どうにか工夫して伝えようとする。私の恩師の言葉を借りれば、サバイバルイングリッシュだ。どうにかして単語と単語を繋ぎ繋いで伝える。それもまたおもしろい。言語なんてその土地、地域で使われているものなので、そこから抜け出せば何の役にも立たない。もしそういう状況に置かれた時、何とかしてコミュニケーションを取ろうとする。それで心が通じ合えたら。その時は最高に嬉しいだろう。
 異国では、日本の常識は全く通用しない。日本では電車に乗れば、寝ている人を沢山見ることができる。しかし、異国ではそうはいかない。モノを全部取られてしまうところもある。命を落とす場合もあるかもしれない。日本の電車で寝ている人がいるということは、それだけ日本の治安がいいということだ。私もアメリカに行った時、ワシントンD.C.からニューヨークへ、そしてニューヨークからワシントンD.C.に移動するとき、アムトラックという鉄道を利用したが、DCからNYに行く時はアメリカに到着したばかりで時差ボケもあったかもしれないが眠たくなり、ついつい眠ってしまった。そしてNYからDCに戻るとき、朝4時に起きたのだが睡眠時間が4時間ほどしかなく、アムトラックのチケットを買うのにも時間がかかり、私が乗ろうとしていたアムトラックが発車寸前で、チケットを売っていた人が、「急げ!!」と言ったので、走って、ギリギリ滑り込みセーフであった。そして睡眠時間が少なかったので、また車内で眠ってしまったのだ。今思うとゾッとする。
 今回旅に出た友人は本当に色々なことを経験できたと思う。今まで生きてきた中で最も充実した1週間だっただろう。「世界は広い」ことを実感したのではないだろうか。そして様々な人と出会い、異文化を経験し、あらゆるものが刺激となって楽しめただろう。助けてくれた場面もあったであろう。日本人とは違う感覚だなと感じたこともあっただろう。結局その友人も、遊びに行ったのではなく、英語の勉強をしに行ったのでもなく、オーストラリアの「人」を見に行ったのである。

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