さあ、今日から11月である。もう11月か。本当に早いものだ。年賀状の販売も始まった。クリスマス、年末年始と楽しい季節になるが、今年はどうだろうか。それほど楽しめるほど余裕はないと思うが。でも、楽しめる心の余裕はあるようにしたい。
今日教職課程の一環で、前にも話をしたが特別支援教育の高校を訪れた。昼からバスに乗り、20分くらいで到着。まずはその高校の紹介をしてもらった。その後、実際に中を案内してもらった。やはり特別支援教育は通常の高校とは違う。クリーニング、家政、工業、農業、窯業、流通・サービスという授業がある。クリーニングは各種のクリーニング機械を使用してシーツやシャツ類などの洗濯やアイロン実習を行う。家政は、ミシンがけによる被服、こぎん刺しによる小物作りなどの実習。工業は、各種電動工具を使用し、木べらやコースターなどの制作実習。農業は、畑や温室を活用し、草花・きのこ・野菜栽培などの実習。窯業は、土粘土を使って、皿や茶碗、置物などを作る実習。流通・サービスは、販売・事務・清掃などの技能を身につける。どの授業もそうなのだが、みんなとても器用に作業をしていた。私がいきなりやってみろと言われたら、絶対にできないものばかりであった。私がたまにやっているアイロンがけでさえ、シャツをきれいにアイロンがけをしていく。私のアイロンがけがどれほど下手かがわかった。
私が一番驚いたことは、特別支援といっているが、度の生徒も普通の生徒と変わらないことである。みんな楽しそうに勉強や作業をしていたり、挨拶をしてくれたりと何ら変わりない。どうしてこの子たちが特別支援という扱いを受けているのかが不思議なくらいであった。おそらくもっと彼らに接してみないとわからないことがたくさんあるのだろう。でも、私が今日見学させてもらった範囲ではそう感じた。
その学校の寄宿舎も見せてもらった。基本は4人一部屋らしい。洗濯、掃除、貴重品の管理などすべて自分でやらなければならないという。すべて就職につながってくるのだそうだ。お風呂に関しても銭湯ほどではないが、大きな共同風呂があり、最初入学時で一人で入れる生徒は1割に満たないらしい。指導員が一緒に入ってお風呂に入り方を教えるのだそうだ。そうやって一つ一つ学んでいく。3年後、卒業した時に、保護者の方から「子供が変わりました」とよく言われるのだそうだ。
普段なかなか見ることのできないところを見学させていただいた。「特殊教育は教育の原点」と言っておられた。その通りかもしれない。子供たちがやりたいことを引き出してあげるのが教員の役目である。目の前に子供に何ができるのか。“教育”とは何か。改めて考えさせられる一日であった。
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