2017年9月24日日曜日

暴力にも意味、価値が

 引き続きスターウォーズショックが続いているが、少しスターウォーズの時系列を紹介しておこう。まず最初に公開されたのが
『スターウォーズ/エピソード4 新たなる希望』(1977)
『スターウォーズ/エピソード5 帝国の逆襲』(1980)
『スターウォーズ/エピソード6 ジェダイの帰還』(1983)
である。これがオリジナル三部作である。その後、
『スターウォーズ/エピソード1 ファントム・メナス』(1999)
『スターウォーズ/エピソード2 クローンの攻撃』(2002)
『スターウォーズ/エピソード3 シスの復讐』(2005)
である。これがプリクエル三部作である。その後、
『スターウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』(2015)
『スターウォーズ/最後のジェダイ(エピソード8)』(2017)
その続編が2019年公開予定とされていて、これがシークエル三部作である。そしてスピンオフのオリジナル三部作1話目エピソード4の直前を描いた『ローグワン/スターウォーズ・ストーリー』(2016)、登場人物の一人のハン・ソロを描いた作品が2018年公開予定とされている。もちろんこれら以外にも、イウォーク二部作、アニメのクローン大戦、クローンウォーズ、反乱者たち、や関連映像がたくさんある。スターウォーズを語るにはこれらも見ないといけないが、私はまだまだそこまで追いついていない。簡単に紹介するとこんな感じである。

 以前も表現について投稿したが、ひとによって表現の受け取り方が全然違うと投稿した後に思ったのだが、映画『マッドマックス/怒りのデスロード』はマジでチョーヤバイ!と何度も言っているが、1年くらい前にこの映画がリバイバル上映され、私が少し大阪に戻ったときに母を連れてこの映画を観に行ったのである。観終わった後、私が「すごかったやろ!」と自信満々に聞いたのだが、母は「何がすごいか全然わからんかった」、と。ボコボコにシバいてやろうと思ったのだが、その表現の受け取り方はひとによって全然違うんだなと思った次第。おそらく事前知識がないと理解できなかったらいけないので映画を観る前に、そのマッドマックスシリーズのおさらい、そして今回のストーリーの前哨戦を登場するキャラクター一人ひとり解説し、ジョージ・ミラー監督のこだわりや作風、隠された意味などを事細かに説明していたのだが、あの爆走劇には着いていけなかったようだ。ひとによって心の動きようは全然違うんだなー。
 『マッドマックス/怒りのデスロード』は大ヒットしているが、これもやはり賛否あり、すごいというひともいれば、母みたく何がすごいかわからないという人もいる。熱狂的なファンがいるということでこの映画はカルト映画の一作品である。カルト映画と呼ばれる作品はものすごく好きなひともいれば嫌いなひともいる。それだけ角が立った表現だからである。残酷表現を非難するひともたくさんいるし嫌いなひともたくさんいるが、その裏側ではその表現によってどれだけ多くのひとが救われていることか。最近は角をどんどん丸くしていこうという傾向にある。尖ったところをなくしてしまったらそれは表現としての価値が消え失せるのと同じことである。暴力シーンを取った『時計じかけのオレンジ』に意味が、価値があるのかといったらゼロである。当たり前だが、それでしか伝えられないもの、伝わらないものがある。もちろん暴力がいいと言っているわけではない。明日からすれ違うひとを片っ端から殴っていけ!と言っているわけではない。当たり前だが。でも表現としてそれに意味が、価値がある。話が脱線するが、コミック版の『キックアス』のラストで、ヒットガールは全悪党どもをブッ殺した後、主人公のキックアスはヒットガールと会うことは二度となかった。しかし、テロリストやギャング集団が皆殺しにされているというニュースを聞く度にヒットガールの活躍を知る。そして話が変わり、描かれていたのはとある少年が自分の部屋で涙を流しているシーン。少年は学校の友人からいじめられているのだ。少年はいう。
“一晩でもいい・・・
楽しい気持ちで眠りたい。
一日でもいい・・・
泣きながら目覚めることのない朝を迎えたいんだ。”
そしたらすぐ横にヒットガールがいる。そしてその少年に向かっていうのだ。
“シャキッとしな、短小野郎!
根性見せてみなさいよ!
明日の朝9時から特訓開始よ!”
これで『キックアス』は完結する。ヒットガールがいう“特訓”とはもちろん暴力による人との戦い方である。ヒットガールはキックアスにも特訓していたが殺人術は教えていなかった。というよりもキックアスが望んでいるヒーロー像がクリーンであったため、殺人はしたくないということであった。実際は殺しているのだが。おそらくその少年には、イジメをしているヤツらに立ち向かえるように訓練するのだろう。そこで用いられるのはやはり暴力である。暴力に対して暴力で立ち向かうのはどうか、という話になるのだが、例えばミサイルを撃ち込まれたからといって戦争を始めるとかそういう話をしているのではない。この場合の暴力は、“自分に自信を持てるように”とか“自分だって強くなれるんだ”というのを知るための訓練である。国と国との
話であればまた違ってくるが、個人と個人の話なので、小さい頃はケンカして当然である。殴ったり蹴られたりするのはしょっちゅうだろう。そのレベルの話である。その中で立ち向かえるようにということだ。暴力はよくない。確かにそうだろう。しかし、目の前で大切な人がヒドイことをされている、されそうになったとき、周りには誰もいない、そんなときにその大切なひとを守れるのか?自分を守るために、友だちを守るために、愛するものを守るために、人間って戦わないといけない、戦うこともほんの少しだけ必要になってくるんじゃないだろうか。

2 件のコメント:

  1. なんだか不思議な気分です。

    今日は、大学の同期だった人から久しぶりにお昼を一緒に食べようと連絡をもらったので、昼間は久しぶりに出かけていました。
    職場は違えど同じ職種なので、お互いの仕事の具合なんかを話し合ってました。
    今になって学生の頃を思い出すと、穴があったら入りたい状態。
    いろいろしゃべって、どこも結局似たようなもので、大変なことには変わりないんだなっていうことが分かりました。

    帰りの高速バスの中でふと考えたことは、
    先日、「読者と名乗っている以上は映画の話題が出たときには自分も速攻でチェックして感想の一つでも述べたらいいのだが」的コメントをさせていただきましたが、あれがやっぱり自分の中でひっかかっていて、
    よくよく考えたら、別に私もDVDを30本買わなければならないという必要はないわけだし、
    そういえば世の中にはレンタルという便利なシステムがあったなぁ、と。
    よーしここはひとつ、自分も見てみようか、と。
    たまには読者らしいことをしてみようか、と。
    ボケ防止には他人とコミュニケーションをとるのがいいと言われますが、まさによく言ったものです。
    仕事ではこうはいきませんが、リラックスした状態で人と話をすると、脳の前頭葉が活性化するんでしょう。

    帰る前にTSUTAYAに寄って、人生で初めてDVDをレンタルしてきました。
    探し方も借りる要領も分からない(帰る間際になってようやく図書館にあるような検索端末があることを知った)ので、猫背になって何度も棚を往復してやっと見つけたのが、SAMURAIさんを号泣させたというマッドマックス、何度みてもヤバいというガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス、そして例のキックアスでした。
    スターウォーズに関しては、8種類ぐらいずらっと陳列されており、そういえばシリーズものを見る時には十分な気合をいれてからでないといけないとの記載があったことを思い出し、あぁこれはもう素人が手を出してはいけないなと思い、やめました。
    さて、泣くほど面白い映画とは一体いかなるものか。
    どれどれ。
    実は最初、ケース内にDVDが入っていないのは現在レンタル中であるということが分からなくて、空のケースだけをみつけて、おおぉよしこれかぁと思っていたのですが、しばらく棚の間をうろうろしている間に、何かおかしいことにようやく気付き、あわてて中身の入っているケースを探し直した、という感じでした。
    で、レジで店員さんから、借りるときにはケースみたいなのはカウンターまでもっていく必要はなく、中身のDVDだけでよいですよと言われました。
    …はぁ、すみません…
    部屋に戻ってパソコンを立ち上げ、DVDを入れてみると、勝手にプログラムが立ち上がって映画スタート。

    「持ってないなら、セロハンテープでいいかどうか聞くなよ‼」
    ここが一番面白かったですね。
    セリフだけで、ピーターが誰に話しかけているのかわかって、ここは良かったです。
    最後までロケットの声が加藤浩次だったことに気づかなかったし、
    エンディングロールでもところどころ、「アイアム グルート」が隠れているのも楽しかったです。

    で早速、念願の(?)読者らしいことをするべく、失礼を承知で長々と感想をコメントしようとEdgeを開いたところ、スターウォーズのことも(ご指摘の通り、8種類あった)、ガーディアンズのことも、まさにこれから見ようとしているマッドマックスとキックアスのことも再掲されていて、
    それで冒頭に書いた、なんだか不思議な気分になった、というわけです。

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    1. Abbyさん、コメントありがとうございます。
      最近書いていることが映画ばかりの話で申し訳ありません。
      違うことも書きたいところなのですが、映画しか観ていないというのがあってなかなか話題が見つからないんです(笑)。
      すみません。
      映画が好きな私としては、私がおススメの作品を観ていただいて本当にうれしい限りです。
      ただ、私の思考はかなりズレテ?いるため、Abbyさんの心に響くかどうかは確信が持てません。
      しかし、選んでいただいた『マッドマックス』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/リミックス』、『キックアス』はすべて完成度が高い作品ですし、どれも内容が全く違うため、いろんな意味で楽しむことができると思います。

      まず、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/リミックス』ですが、これは2つ目の作品となっております。
      もちろんこの『リミックス』から観ていただいても十分に楽しめる作品です。
      1つ目の作品では、ガーディアンズになるまでの話となっております。
      どうやってピーターやロケット、グルート、ドラックス、ガモーラと出会ったのか。
      なぜグルートはベビーグルートになってしまったのか。
      それがわかる作品で、もし『リミックス』を気に入っていただけたら1作品目も観てみるとより楽しめるのではないかと思います。

      『マッドマックス』ですが、これは全部で4作品あります。
      『マッドマックス』、『マッドマックス2』、『マッドマックス3/サンダードーム』、『マッドマックス/怒りのデスロード』となっております。
      私がなんでもかんでも“マッドマックス”といっているのは4作品目の『怒りのデスロード』です。
      この『マッドマックス』シリーズは少し珍しいシリーズで、どれも1話完結に近い内容なので、どれから観ても全く問題ない作品です。
      タイトルが『MAD MAX』ですが、この映画のタイトル通り、意味が二つあり、“狂ったマックス”、というのと、“狂気最高潮”という意味があります。
      なぜ主人公マックスは狂ってしまったのか、それは一つ目の作品を観ればわかりますが、荒廃しかけた世界で暴走族に子供と妻、親友が殺されてしまい、そこからマックスは狂ってしまいました。
      それだけ知っておけば『マッドマックス』はすべて楽しめると思います。
      特に『怒りのデスロード』!!です(笑)。

      そして『キックアス』ですが、これはヒーローものの作品ですね。
      これが一番バイオレンス描写が激しい作品ですが、挿入されている音楽などエンターテイメント性が高く仕上がっている内容なので、そこまで気にならないとは思いますが・・・。
      ストーリーのテンポもものすごくいいので入り込めばあっという間に終わってしまう感じになると思います。
      これはどの作品にも言えることですが(笑)。
      『キックアス』を気に入っていただけたら、『キングスマン』というのもおススメです。『キックアス』がアメリカ流なら『キングスマン』はイギリス流の作品です。
      監督が同じなのでこの監督らしさがどちらの作品にも出ています。

      普段なかなか映画を観ない方にはやはりシリーズものよりも、1話完結型の作品の方が観やすいと思います。
      『スターウォーズ』はシリーズなので最終的には全作品を観ないと気が済まない、となってしまうので。
      今回選んでいただいたのは1話だけでも問題ないですし、続いても2話、シリーズと言っても緩やかにしかつながっていない作品なので、どれもとっつきやすいと思います。
      おもしろくないと思われる作品があるかもしれませんが、そのときは申し訳ありません。
      映画の世界に入り込んで、日常を忘れて、楽しい2時間になればいいなと思っています。

      私はツタヤで借りたことがないので、というかそもそもカードを持っていないので、借りて来いと言われたら私もケースごとカウンターに持って行くと思います(笑)。
      でもレンタルはそこまでお金がかからないのが良いですね。
      レンタルしても購入しても、初回限定版を買っても、スペシャルエディションを買っても、コレクターズエディションを買っても、本編の内容が変わるわけではありませんからね。
      ただただ楽しんで頂ければと思います。
      それが一番ですから。
      本当にありがとうございます。

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