2017年9月24日日曜日

『スターウォーズ』ショック

 昨日といっても日が変わって明け方の4時くらいまで私はあの『スターウォーズ』を観ていたのである。先日の休みにオリジナル三部作、そして昨日プリクエル三部作、シークエル三部作となる1話目の『フォースの覚醒』、そしてスピンオフの『ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー』を観た。この『スターウォーズ』シリーズを観はじめてこのほんの数日間、感情の起伏がものすごい状態になってしまい、今もなかなか落ち着かない状態なのである。自分でもどうしたらいいのかわからないくらいだ。私は以前のブログでも書いたのだが、ついに私も『スターウォーズ』に手を出したと。遅いといわれたら遅いのかもしれないが、今もストーリーは進行形である。なので私もあの超巨大なビッグウェーブに乗れるかもしれない、そう思っていたのだ。そして最初のオリジナル三部作を観たとき、その願いが叶った、そう思った。そう確信したのだ。やっぱり『スターウォーズ』はすごい、スゴすぎる。なんでもっと早く観ておかなかったんだ、私はバカか、頭が悪過ぎる、そう思わせるほどのインパクト、感動があった。このままこの巨大な波に飲み込まれよう、身を任せよう、そう思いながら、興奮状態のままプリクエル三部作に臨んだのである。そしてこのプリクエルを観終えたとき、心のどこかで“?”という感情があった。しかしその“?”を隠そうというか、なかったことにしようというのか、認めたくなかった。なぜなら『スターウォーズ』はすごいと思っているからである。好きになれば嫌いなところも許せてしまうように。やっぱり『スターウォーズ』はすごいと自分に納得させながら『フォースの覚醒』を観た。やっぱりすごいじゃないか。プリクエルを観終えたあとの“?”を打ち消すかのように。やっぱりあの“?”は自分の勘違いだった、間違いだった、そう思わせてくれたのだ。『フォースの覚醒』は希望をもたせてくれた。これを観終えた時間が午前2時。この希望を持ったまま私はスピンオフの『ローグワン/スターウォーズ・ストーリー』を観た。まさか自分がこれほどのショックを受けることになるとは知らずに。そして観終えた。ショックというのか絶望というのか、そういう自分でもどうしたらいいのかわからない状態になってしまった。しかし、『ローグワン』の最後の戦闘はよかったんじゃないか、自分でもそう思いたかった。そう思い込ませようとした。調べてみると、最後の戦闘は完璧過ぎる、とこれ以上ない褒め言葉が並び、絶賛されているコメントが溢れかえっていた。しかし、私にはそれにも限界があった。ちょっと無理になってしまった。私はこの『スターウォーズ』に期待し過ぎてしまったのか。いや期待以上、期待をはるかに超えるのものをみせてくれたのは事実だ。しかし、プリクエルからの流れに自分がついていけなかったのも事実。それでも“すばらしい作品だ”と思い込ませようとしてしまった自分を許せなくなってしまった。もう今自分でも何を書いているのか、何を書いたらいいのかもわからなくなってしまった。オリジナル三部作が始まったとき、『スターウォーズ』は快楽原則に基づき、ありとあらゆる快楽をブチ込んだ過去に例をみないサイコーの作品なのである。世界中にこの『スターウォーズ』ファンが溢れた。世界を熱狂の渦に巻き込んだのだ。そして監督のジョージ・ルーカスはそのオリジナル三部作の話をもっと広げようとして挑戦したのがプリクエル三部作である。しかし、この三部作が順番に公開されるごとにファンが減っていってしまった。そしてルーカスフィルムをディズニーに売却し、『フォースの覚醒』が作られた。そのときにルーカスとディズニー側との意見が合わず、ルーカスは「奴隷業者に売ってしまった」と発言し、これが問題となって後にルーカスはディズニーに対し謝罪するのだが。でも確かにルーカスの言いたいことはわかる。これでいいんだったら誰も苦労しないよ、ということだ。『フォースの覚醒』からルーカスは一切手を引いている。そして『ローグワン/スターウォーズ・ストーリー』である。確かにこの『ローグワン』は大ヒットした作品だ。興行的には大成功だ。いや、評価をみてもすばらしい作品だし、ファンもこういうのを求めていた、待っていた作品だ。しかしちょっと待ってもらいたい。ファンが求めているものを、ファンの思い描いている範疇のものを、しかもそれが『スターウォーズ』という巨大な怪物を使ってこの世に放ってもいいのか。つまりこの映画が、先に進むのをやめた、挑戦するのをやめた、作品になってしまったのである。一回こういうのを放ってしまうとファンはよりそういうのを求めてしまう。もっと、を要求してしまう。しかも『スターウォーズ』は超巨大なので今後のありとあらゆる映画に影響を及ぼしてしまうのは目に見えている。私はディズニーを全否定しているわけではない。ディズニーの傘下であるマーベルは挑戦的な作品を世に放ってくれているのも事実。私の大好きな『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどである。どんどんおもしろいことをやるぞというのがわかって本当にすばらしくおもしろい作品だ。映画を作るというのはギャンブルみたいなものである。映画一本作るのにものすごい大きなお金が必要になる。なので当たるか当たらないかわからない映画を作るよりも、過去にヒットした作品の続編を作ったり、マーベルコミックを映画化する方が、制作側としては内容が理解されやすいので、ゴーサインも出易いのである。しかし、リスクがあっても新しいものにどんどんチャレンジしてほしいのだ。そして『スターウォーズ』は当たり前だがマーケティングが巨大なので、そのグッズをバカ売れしている。作品が売れているからグッズを作るのか、それともグッズが売れるから作品を作るのか、それももうわからなくなってしまっている。今年の末に『フォースの覚醒』の続編である、『最後のジェダイ』が公開される。私はこの年末に間に合わせようと思い、『スターウォーズ』に挑戦した。オリジナル三部作は夢を持たせてくれた。ビッグウェーブに乗ることができた。あの純粋な気持ちでこれからもオリジナル三部作を観ていくだろう。もちろん公開する『最後のジェダイ』は観に行こうと思っている。しかし、『ローグワン』の次作ということでなにかしら影響があるのは目に見えている。あの映画を観に行くというどういう映画か楽しみだ、という純粋な気持ちで映画館に行くことはできないたろう。『ローグワン』は一度完成したときにディズニー側は撮り直しをさせ、最終的には40%撮り直しをさせている。表現者であれば半分も撮り直しさせられたらもう自分の表現ですらなくなってしまう。それだったら全部撮り直しした方がマシである。まあいろいろと事情がだろうが。そしてスピンオフの次回作が2年後に公開予定だが、何人もの監督が降板している。理由はわからないがおそらくディズニー側との意見が合わないのだろう。悲しくなってしまった。いろいろと(笑)。この感情をどうしたらいいものか。一旦『スターウォーズ』との付き合いに折り合いを付けなければならない。感情に流されず、もう少し気楽な感じで楽しんでいこうかなと思う。もちろんだがこれからもどんどん観ていくことには違いない。もっともっと『スターウォーズ』を知りたいし勉強していきたい。とりあえず気持ちを落ち着かせたい。

2 件のコメント:

  1. 私のコメントに対し、ブログ内容のさらに上をいくような丁寧な返信を毎回していただき、大変恐縮ですし、いつもありがたく思っています。

    以前にも書いた通りですが、もともとは深夜特急の沢木耕太郎からこのブログを見つけました。普通、沢木つながりで検索しても、たいていのブログは最終更新が数年前とかだったり、内容も沢木ネタにかすりもしないようなものがほとんどです。
    きちんと内容があって、読んでいて面白くて、それなりに更新されていて、物事に対して自分の考えを文章にまとめて主張しているのが、SAMURAIさんのブログのよいところだと思っています。これも前に書きましたが、自分とは対極な人生を送っているというか、自分はやってないこと(でもできればいつかはやりたいと思っていること)をさらっとやっちゃってる人というか、そういう人は普段どんな人生なんだろうか、ということを、文章の隙間から垣間見ることができる(と勝手に思っている)、とでもいいましょうか。
    星の数ほどあるサイトの中からここを見つけることができ、今更ながらラッキーだったなぁと感じています。
    ここに来なければ、ニューヨーク一人旅話も、MADMAXにも接近できなかったわけです。
    自分でTSUTAYAに行くこともなかったと思います。
    リピートで見ても泣くほど面白い映画を見つけ、それを文章にして他人に語れるというのはすごいことだと思います。

    とくにMADMAXの後味がよかったので、ご紹介いただいた前シリーズの他、ハクソーリッジ等オススメのものも、また探しに行くつもりです。お店にあることを祈ります。
    確かに、DVDが30本もあればテレビは必要ありませんね(笑)1本見るだけでも2時間ぐらい必要ですし、いい映画であれば観た後にいろいろ考えるところがあったり、感動に浸ったりする時間も必要ということが今回分かりました。テレビなんか、見てる暇がない。

    ブログ本体のほうも、8月9月分の投稿についてまだかなりたくさん残っているので、私なりに思うところをぼちぼちコメントさせていただこうと思っています。
    こちらこそ、よろしくお願いします。

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    1. Abbyさん、コメントありがとうございます。
      こちらこそいつも本当にありがとうございます。
      コメントをいただくとすごくうれしいです。
      内容が偏っていますし、もう少しいろんなことも書きたいのですがなかなか難しいですね。
      私も沢木耕太郎氏の作品の感想など、ほとんど書いていないので申し訳ありません。
      私の生活リズムというのか波がありまして、本を読めばずっと本を読んでいますし、映画を観ればずっと映画を観るというような、あれもこれもという器用なことができないんです。
      いろんなことを同時にやっている人がうらやましいですね。
      私は不器用なので絶対にできません。
      更新するのも1ヵ月に1回あるかどうかという月もありますし、もうめちゃくちゃですみません。
      それでも読んで頂いていることに心から感謝しております。
      いつもありがとうございます。
      私の場合は毎日楽しかったらいいや、ととんでもなくテキトーなことしか考えていないふざけた人間です(笑)。
      人よりもたくさん笑っていられたらいいなー、って感じですね(笑)。
      もともとキーボードのタイピングの練習、あとはちょっとした文章を書けるようにと始めたのがこのブログですね。
      タイピングの練習とか言いながら使っているのはほとんど人差し指なので意味ねーじゃん、と自分にツッコミを入れたところです。
      自分でもここまで続けられているとは思っていませんでしたね。
      書きたいときに書いたらいいや、と気軽な気持ちでやっているので、それが続けられている理由かもしれません。
      同じような内容の記事もおそらく書いていると思います。
      過去に何を書いたのかというのをあまり覚えていないんです(笑)。
      そのときはすみません。
      楽しいことや興味を持ったことはやっぱりどんどん追及してしまいます。
      その反面、仕事の時の自分は抜け殻みたいになっています(笑)。
      ゾンビがいるみたいになっています(笑)。
      いかんいかん、ちゃんと仕事しないと!!(笑)
      本当はテレビも欲しいんですが、はやりテレビを観るというよりも映画を観るためにテレビがほしいといった感じです。
      もしテレビを買ったら映画を観るためにより休日が待ち遠しくなってしまいますね。
      テレビを観てもイヤなニュースが多いので気分が暗くなってしまうのでなくて正解かもしれません。
      『ハクソーリッジ』ですが、新作の映画ということでまだ発売されておらず、11月3日に発売されますね。
      私も今この日を楽しみにしているところです。
      これからも少しずつですが、すばらしい作品をご紹介できたらと思っています。
      もちろん映画以外もなにかご紹介できたらと思っています。
      自分でみたもの、経験したこと、それを通してどう思ったか、何を考えたか、それしか書けませんからね。
      できるならいろんなことに挑戦したいですね。

      コメントいつもありがとうございます。
      いつでもお待ちしております。
      これからもよろしくお願い致します。

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