「こっちはめっちゃ楽しいで。」以前、浪人時代の友達に、久しぶりにメールをするとこんな返事が返ってきた。この言葉に私はなぜか、羨ましい、と心のどこかで感じていることに気が付いた。私は今の生活に満足していないのか。
大学に入る前には、あれもしたい、これもしたい、こんなことに挑戦してみよう、などと自分のあこがれのキャンパスライフを描いて、大学に入学した。しかしその時の気持ちと今の気持ちとでは、大きくかけ離れていた。気が付けば、毎日をなんとなく過ごしている。楽しくない、というわけじゃない。楽しいと言ったら楽しいのかもしれない。しかし何かが違う。何が違うというのだ。
私の理想のキャンパスライフは、自分というものの傷跡を残すということだ。それはどこでもいい。とにかく傷跡を残したい。今までの大学生活で、何か一つでも傷跡を残しているか。かすり傷一つない。つまり、私はここへきて何もしていないということだ。これはよう頑張った、自分でもほめてやりたい、そんなことはどれだけ探しても見当たらない。あの時の自分に申し訳なく思う。
自分でもこうなるとは思っていなかった。なぜこんな自分になったのか。第一志望校に入れなかったからか。それとも何かに不満を感じているのか。何かに不自由を感じているのか。はっきりとした答えは自分でもわからない。しかし友達のメールで目が覚めたような気がする。「いつまでそうやって過ごすつもりなんや」と。私の古い友達は今、世界へと飛び立ち、自分を大きくさせるために、理想の自分に近づくために、活躍している。時々、メールが入る。「アメリカへ留学します」「ベトナムに行ってきます」「フランスへ留学します」彼らがうらやましい。自分のやるべきことを見つけ、実行していく。私にはそれほど大きなことはできないかもしれない。しかし私にしかできないこともある。ほんの小さなことでもいい。それを見つけてみよう。この地に傷跡を残そう。生きている証として。それは今からでも遅くはないはずだ。
20歳の大学生です。通りすがり失礼します。
返信削除同じ大学生とは思えないほどしっかりしていて驚きました。私もしっかりしないと。