2014年6月30日月曜日

ハーレムで“エヴァンゲリオン”

 今日はかなり天気が変だったらしい。らしい、というのは私は一日中百貨店の中にいるので外がどのような天気なのかはわからない。最近変な天気が続いているが、早く晴れて欲しいものである。


 
先日ハーレムで撮った写真を添付したときに、先月の旅でハーレムに行ったときのことを書きたくなったので今日はそれについてちょっと触れてみたい。
 NHKの番組に“世界ふれあい街歩き”というものがあり、ハーレムを歩いている回があった。番組冒頭の映像で橋を渡ってマンハッタンに入る場面がある。そのときに語り手が、「うわー!カッコイイって言葉は、このマンハッタンのためにあるんじゃないかな」という。私にとってこの言葉はもうその通りで、その言葉だけを聞いて満足して番組をストップさせたときもある。それくらい共感できる言葉である。
 昨年の旅のときに初めてハーレムに行ったのだ。ゴスペルを聞きに。さてここで質問なのだが、「ゴスペル」を日本語でいうと何になるのだろうか。答えは「福音」である。それでは「ゴスペル」をギリシャ語では・・・・・。今までいろんな人に質問しているが、今まで一度も返ってきたことがない。答えは「エヴァンゲリオン」。人気の漫画があるが、私もそれは何度か見ているが、内容はいまいちよくわからない。やはり聖書を読んだほうがいいのかもしれない。私の友人のそのまた友人はこの「エヴァンゲリオン」の大ファンで、当たり前だが聖書も読んだという。まあ、タイトルが「福音」なのであれば自然と聖書につながるので、聖書を読まずして「エヴァンゲリオン」は語れないのかもしれない。
 話がそれてしまったが、今回も行ってきた。今回は前回と違う教会である。今回は“メモリアル・バプティスト教会”である。団体の観光客から優先的に中には入れて、個人できた観光客は後回しとなってなかには入れない可能性もあるという情報もどこからか入ってきていたので、早目に行くことにした。地下鉄に乗ってハーレムに向かう。人だかりができている教会があり、ここかなと思ったら違う教会だった。目的の教会は通りの向こう側だった。早めに来たので家族連れの観光客が1番に並んでいて、そのあとに並んだ。2番目だった。これなら入れるだろうと思った。今回は暑くも寒くもなかったのでいくらでも外で待つことができた。やはり情報が正しかったのか、団体の観光客が優先的に中に入っていく。日本からだとハーレムのゴスペルツアーといえば、トミー富田氏のものが有名である。そしてなんと、待っていたらそのトミー富田氏の団体が来たのだ。もちろん団体は日本人である。私は一人で来た(笑)。
 ここの黒人も頭のてっぺんから足の先までビシッと決めている。彼らは服飾にお金を惜しまない。少年もスーツに蝶ネクタイである。ある杖をついた女性が歩いてきて、玄関で待っていた黒人がその女性に気が付くと、“Hey!!Ma'am!!!”と叫んでその女性の元へ行き、腕をとって支えながら歩き出した。私はただ単純に、「すごい」と思った。そしてその女性が私たち並んでいる観光客にむかって、「今日は素晴らしい日になりますよ!!」と言った。
 何時間か待って、中に入ることができた。ここもやっぱりすごかった。キーボード?やドラムがあって演奏が始まり、コーラス隊は歌いに歌いまくる。見ている側も総立ちになって手拍子、拍手を送る。先ほどの杖をついていた女性も立ってタンバリンを思いっきり叩きまくっていた(笑)。「杖いらんやんけ!!」とついつい思ってしまった(笑)。ゴスペルはそれほどの力があるのだと思う。当時の様子を思い出そうと思い、旅の間書いていた日記を引っ張り出してきてちょっと読んでみると、こんなことが書いてあった。“ゴスペルはロックだ!!!”。それを読んで笑ってしまった。でもそれくらいエネルギッシュなものなのだ。一回目の退席時間があり、退席しても残ってもどちらでもよかった。私はそのあと予定が入っていたので残念だが退席させていただくことにした。ある程度の観光客が退席するときに、コーラス隊は“Oh Happy Day”を歌っていた。ものすごくうまいし、ものすごく感動した。教壇に立っていた女性に、聞こえないが“Thank you!!”と私が言うと、その女性は笑顔で両手で手を振って見送ってくれた。最高に嬉しかった。外に出ても“Oh Happy Day!!Oh Happy Day!!・・・・・”と頭の中で歌と音楽が流れていた。本当に幸せな一日だと思っていたら、怖そうな黒人のにいちゃんに睨まれて、“Unhappy Day!!”に変わってしまった(笑)。幸せは一瞬にしてふっ飛んだ(笑)。

2 件のコメント:

  1. 大学1年のとき、つまり専門教育に入る前に教養課程というのがあって、文系・理系問わず自分の興味のあるクラスをとることができた。
    その中に、「教養としての聖書」という講座があった。
    時間割の関係で、必修科目とかぶってしまったため履修することができなかったが、興味を覚えたことを記憶している。
    信仰心はまったくないが、世界中の人を虜にしている聖書とはいかなるものなのか? 当時の私は、せっかく大学生になったのだから少しでも自分の知らない世界のことを知りたい、と思ったのだ。
    最近になって、市立図書館をプラついているときにたまたま似たようなタイトルの新書をみつけ、手にとって読んでみた。
    マタイの福音書、出エジプト記など、どこかで聞いたことのあるような章が続く。
    その著者曰く、初心者が聖書にとっつきにくい理由は、聖書には普通の物語のような脈絡がないこと、つじつまが合わない部分が多数あること、信仰心がないのに気軽に聖書に接していいのかという遠慮があること...的なことを述べていた。
    結局、入門書ですら私は読破することはできず途中で挫折した。

    信仰心も教養もなくても、Oh Happy dayは私も好き。
    歌に力がある。日本にはない種類の、人を感動させる力が。

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    1. Abbyさん、コメントありがとうございます。
      日本ではほとんどが仏教徒であるということで多神教なので、
      このキリスト教やイスラム教、ユダヤ教は一神教であるがゆえに、
      なかなか理解しづらいところが多いです。
      最近のニュースだと、エルサレムの神殿の丘での暴動であったり、カリフ宣言であったりなどと一神教にいまつわるニュースにうといのが日本であったりします。
      宗教なくして異文化理解はありえません。
      まあ、私も勉強不足ですが。
      しかし、音楽の持つパワーというのは言葉では表せない力がありますね。
      音楽は世界共通。
      宗教、そして世界を超える力は本当にすごいと思います。

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