日々の生活の中で、感じたこと、考えたこと、思ったことをテキトーにくだらない感じで書いているブログである。ブログタイトルは映画『キングスマン』の1シーンからパクって今までのタイトルと合わせたものである。 コメントを投稿していただいた方の返答はそのコメントの下に書かせていただいております。返答はコメントのところをご覧下さい。
2018年8月9日木曜日
これがリンチ監督の集大成だ
先日といっても一か月以上も前の話になるのだが、7月4日に待ちに待った『ツイン・ピークス/ザ・リターン』がついにブルーレイ、DVDで発売されたのである。今回の『ツイン・ピークス/ザ・リターン』はいくつかの呼び方があり、シーズン3とも言われているし、ザ・リターンとも言われているし、今回発売されたバージョンではリミテッド・イベント・シリーズともいわれている。そして今回の発売に合わせて『ツイン・ピークス』に関してのすべてのシリーズを網羅した完全読本が発売され、その出版記念イベントが行われたのでそれに参加してきたのである。この本を監修したのが2名いて、そのうちの一人が昨年の東京コミコンでサインをいただいた方なのである。この方が今回のイベントに参加されるというのを聞いて早目に応募し、定員は50名だったのだが、早目に応募したので参加できることになったのである。もう1名の監修された方がメインで監修され、それの補佐というのかそういった形で監修されていたのである。その2名のトーク&サイン会であった。このもう1名の方の方は私はあまり知らなかったのだが、『ツイン・ピークス』のシーズン1、シーズン2が放送されていた当時に、デヴィッド・リンチ監督が日本に来日されたときに、一緒について回ったすごい方だったのである。デヴィッド・リンチ監督が来日した時に、3本の記者会見というのかそのようなものが予定されていて、その3本ともデヴィッド・リンチ監督がものすごく気に入らない記者会見だったみたいである。というのも、どの会見に行っても、「あのシーンの意味は?」、「あれはどういった意味なのか?」とそういった質問ばかりで、リンチ監督はそれっきり日本が嫌いになってしまい、それ以来日本に一度も来たことがないのである。どこかで書いたことがあるが、デヴィッド・リンチ監督はこういった“意味”についてどうでもいいという考えを持っている。リンチ監督はアイデアを引き出すときに、メディテーション(瞑想)してアイデアを引き出すというスタイルで作品をつくっている。なので思い浮かんだことをそのまま映像にしているので、意味なんかないのである。リンチ監督の作品でよくみられるのが、夢なのか現実なのかということである。そのことについても、どのシーンが現実で、どのシーンが夢だということもどうでもいいと思っている。そういうものに対して“意味”をもたせてしまうと、おもしろさがなくなってしまうし、意味を持たせることほどバカバカしいことはないのである。リンチ監督はそういったことを非常に嫌っているにもかか関わらず、日本の人たちはリンチ監督にそんな質問ばかりしていたのである。そりゃ気分悪くなるわなと思った。というかリンチ監督がわざわざ来日されているのだから、リンチ監督自身について、リンチ監督作品、そして『ツイン・ピークス』に関してもっと調べておかなければならないと思う。本当によく調べている人は質問自体が鋭くなっているし、ただテキトーにやっている人の質問はありきたりなものばかりになってしまう。質問でその人の理解度がすぐにわかるのである。話は逸れてしまったが、それ以来来日されていないということで非常に残念な話である。リンチ監督の作品は我々がよく言うエンターテイメントという楽しいものではない。やはりすごく難しいし、怖いシーンもあるし、どのシーンも見逃してはいけない。そして夢なのか現実なのか、意味不明な表現がどんどん出てきて、我々は“リンチ・ワールド”に迷い込んでいくのである。それがリンチ監督作品の楽しみ方である。ただ迷い込んで「うーん」といろいろ悩むのがいいのである。いちいちそれに意味を持たせてしまうとそれで終わってしまうのである。迷えばいいのだ。今回の『ツイン・ピークス/ザ・リターン』を観ればわかるが、シーズン2の後に公開された映画版『TWIN PEAKS / FIRE WALK WITH ME』が非常に重要なキーとなる作品になっている。今回のシリーズは映画版がなければ制作されなかったといってもいいくらいである。リンチ監督はいくつか映画を撮っているが、映画は制作側、配給会社などいろんな制約などがあり、作品としての自由度がさがってしまうため、リンチ監督はそれを嫌っていて、もう映画は撮らないといっていたが、今回全てリンチ監督の権限の元制作されているので、その他の映画では撮れなかったアイデアなどが今回のシリーズに入れてきたりしているので、これは『ツイン・ピークス』の続編というよりも、デヴィッド・リンチ監督の集大成の作品である。こんなすごい作品をリアルタイムに観ることができるこの喜びを噛みしめなければならない。コーヒーとチェリーパイを味わいながらその余韻に浸ろうではないか。そして迷い込むあの“赤い扉”を開けようではないか。その赤い扉の向こうに、ジェイニーEとサニージムが待っているのだから。
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お疲れ様です。
返信削除こちらは今日は結構な雨でした。
久しぶりにセミの音を聞かずに済んだ日でした。
そして今週は朝いつものように“出勤”しても、全然混雑していませんね。
まだ世間はお盆休み中なのでしょうか?
いつもこのぐらいだといいのですが(笑)
ツイン・ピークスですが、レンタル版ではリミテッド・イベント・シリーズとなってました。
Parts1-2というのを先日ようやく観てみたところです。
SAMURAIさんのご指摘の通りで、まぁー怖いし気持ち悪いし意味は不明だし。
ホークのイヤリングが白っぽくなってるし。
こんな感じであと8本ぐらい?あるみたいですし、大変ですね、コレ(笑)
リンチ監督が来日した際、映画のシーンの意味についてばっかり質問されて辟易した、とのことでしたが、記者がそうしたのも無理はないと思います。
赤いカーテンも、床のギザギザの模様も、白い彫刻の像も、ガラスの箱?がある倉庫みたいなところの意味も、あれは何なんですかねー(笑)
何かが足りないって、何がー?(笑)
私も教えていただけるものなら是非、様々なシーンの意味について逐一解説してもらいたいです(笑)
こう思ってしまう時点でもう、リンチ作品について勉強が足らん!ということなんですね。
映画版のFIRE WALK WITH MEも結構前に観てみましたが、あれも見事に意味不明でした。私はまだ今回のシーズン3と映画版のつながりはよく理解できていませんが、ローラもリーランドおじさんも、いろいろ大変だったんだな~ということはかろうじて分かりました。というか、分かったのはその程度ですね。
受付の女性と保安官助手っぽい人の態度が、これまたすこぶる悪いのも気に入りませんね(笑)ルーシーやホークを是非見習っていただきたいところです。
そうそう、25年経っても一番分かりやすかったのはリーランドとジェームズ、ルーシーかなぁと思いました。
クーパー捜査官は…、オードリーを極めて紳士的になだめていたあの今までのイメージとは真逆でしたね。あー、怖い怖い(笑)
『ピッチ・パーフェクト』『ピッチ・パーフェクト2』について。
これは非常にわかりやすかったですし、面白かったです。
ご紹介いただきありがとうございました。You TubeでのCupsの再生回数も、大変な数になってましたね。
今まで観た映画のうち、デスロードや最後の戦場などと比較すると、これは平和ですね(笑)たしかに、誰も死にません。
特にエイミーはいい味出してますね。彼女のように自分のアイデンティティーをしっかりと認識することができる人は、そうそういないんじゃないかと思います。
ベッカもオーブリーも、みんなオシャレですし歌もうまいですね。
ツッコミどころは、2でクロエがアカペラのために留年を繰り返しているところでしょうか。
ハーモニーうんぬんよりもまず、クロエのほうが心配です(笑)
専攻している専門分野のことは、全く映画の中で触れられていなかったような気がしますが、卒業試験とか、ないんでしょうか?
ちゃんと勉強もしましょう(笑)
先日友人と遊んでいるときにゲリラ豪雨に遭遇してしまいまして、瞬時に避難しました。
削除傘を差しても意味ないくらいの雨でしたね。
東京ではお祭りがどこかしらであるみたいなのですが、仕事帰りで地下鉄の乗ったりすると浴衣を着た人がたくさんいて、もう本当に人でいっぱいになっています。
こっちは仕事でヘトヘトなのに遊んでいる奴らが座席を占領しているわけですからキレそうになりますね(笑)。本当に(笑)。
『ツイン・ピークス/ザ・リターン』、『FIRE WALK WITH ME』、『ピッチ・パーフェクト』、『ピッチ・パーフェクト2』をご覧いただきありがとうございます。
お忙しいにもかかわらずお時間をつくっていただき、本当にうれしい限りです。
『ツイン・ピークス/ザ・リターン』の前半はなにかと物語のキーとなる物事や事件、謎、情報などを大量にぶち込んでいるので、本当に情報量が大量になっているのでそれだけでも意味不明になっていますね。
あと、みんな年をとっているという意味でも話をするスピードなんかも恐ろしく遅いテンポになっているのでそれだけでもすごいことになっています。
ストーリー自体も本当にゆっくりとしたスピードで進んでいくので、これはこのご時世本当に稀にみる作品です。
こんなゆっくりとした作品は絶対につくれないです。
映画は時間に縛りが必ずあるので、その中で完結させなければならないのでどうしてもテンポの速い作品になってしましますが、これは逆に遅くなっているんですね。
これは本当にすごいです。
ゆっくり過ぎて観てるこっちが眠たくなってしまうのですが、これはいいことだと思っています。
なぜかというと、リンチ監督がいっているように夢か現実かどうでもいいということなので、観ている私自身が夢なのか現実なのかわからない状態で観るというのが一番ではないかと思います(笑)。
怖いシーンが結構ありますが、爆笑してしまうシーンもたくさんあると思います。
ちょくちょく涙が出てしまうシーンもありますね。
18話と本当に長丁場の作品ですが、ゆっくりご覧いただければと思います。
レンタルの遅延料金にはご注意ください(笑)。
現時点で言えることはとにかく“ダギー・ジョーンズ”というキャラクターがこの世に放たれたという喜びを噛みしめたいということですね。
『ピッチ・パーフェクト』シリーズですが、これは本当に気軽に観ることができたのではないかと思います。
『ツイン・ピークス』や戦争映画など、かなりヘビーな内容の作品ばかり紹介していたので、こういった楽しいものもたまにはいいと思います。
というかやはり楽しいものはいいですね。
ただ単純にこっちも元気になりますからね。
この映画はなんといってもアカペラのすごさですね。
これはオーディションで本当にうまい人たちが集まっています。
本当に全員歌がうまいですね。
ファット・エイミーはすばらしいキャラクターですし、重要なキャラクターですね。
自分を客観的にみれる人、自分の容姿をネタにできる人は本当に強いと思います。
確かにクロエはアカペラのために留年しているのはすごいですね。
でも大統領の前で歌えるしテレビにも出れるというのなら留年くらいは問題ないのかもしれません。
でもクロエがベッカと大学寮のシャワールームで一緒に“Titanium”を歌わなかったら今のベラーズは存在しませんからね。クロエも大好きです。
“Riff Off”という歌バトルもすごかったと思います。
あれはハイレベルすぎる闘いですね。
すごいですよ本当に。
これはこのシリーズの見どころの一つですね。
『ピッチ・パーフェクト2』ではダス・サウンド・マシーンというドイツグループとの勝負になりますが、あの乱れぬ統一感、迫力、力強さなどはベラーズは到底敵うわけもありません。
でもそこでファット・エイミーはステージに上がる前にメンバーに言うんですね、“A bunch of ethnically diverse, for the most part feminine, amazing singers!”と。
このセリフの“diverse”ということばですね。
アメリカはいろんな人種が集まった国です。
その意味ですね。“多様”なんですね。
それが私たちの良さなんだと。
それが武器なんだと。
話は逸れますが、私はアメリカに対してここではあまり書いていませんが、歴史なんかをみてみると本当にひどい国だと思います。
あえて言いますがインディアン問題、黒人問題、ベトナム戦争、イラク戦争などいろいろありますが、どれだけの人間を殺してきたか。
本当にめちゃくちゃな国だと思います。
でもファット・エイミーが言ったセリフ、パフォーマンスはあれはアメリカにしか、アメリカ人にしかできないことですね。
いろんな人種が集まることによって、人種によって声のトーン、圧なんかが全然違うので音域の幅が広いんですね。
差別は今もあるし、そしてこれからもなくなることはないかもしれないが、それでも私たちはいろんなものを抱えながら進んでいくんだと、そんなメッセージに聞こえるんですね。
いろんな人種が集まっているアメリカ人だからこその力だと思いますね。
ありきたりなストーリーですが、私は観るたびに涙が流れてきます。
YouTubeで『Cups』がありますが、これとは別に劇中でみんなで歌の練習をしたりトレーニングをしているシーンにニッキー・ミナージュという歌手の『Starships』が流れるのですが、その歌をベラーズのメンバーと(ファット・エイミーは不在ですが)それに応募した?ひとたちの動画があるのですが、それもおススメです。
原曲とこっちのバージョンも聴きまくっています。
“Pitch Perfect Music Video - Mike Tompkins (2012) - Anna Kendrick Movie HD ”
というお題で出ているのでもしよかったらそちらもご覧いただければと思います。