
ニューヨークが舞台なので、ニューヨーク好きの私にとってはさらに楽しさ倍増である。今度行くときは『Sex and the City』の“一人で勝手にロケ地ツアー”をやろうと思っている。悩みの中で結構答えで出てくるのが、「それがマンハッタンよ」、「ここはマンハッタンよ」、「マンハッタンでは当たり前よ」というのがある。つまりマンハッタン特有の問題がたくさんあるのだ。やはりマンハッタンはすごい島なのだ。
その他にファッションもこのドラマの魅力の一つである。4人それぞれファッションの好みが違うのだが、みんなめちゃくちゃオシャレなのだ。日本では変な目で見られてしまうようなファッションでもここではみんなすごいファッションをしている。それがいいのだ。自分を表現しなければならないので、周りと同じ格好をしていてはだめなのだ。自己アピールがすごいのである。それはドラマを観ていてもすぐに感じる。いちいち周りを気にする日本人とは大違いである。まあこれは日本人特有の集団への同調、または周りの空気を読むことにもつながってくるだろう。こういう場面では本当にこれらの感情が邪魔をしているんだなあ。もったいないなあ。
このドラマは恋愛以外に友情も大きな要素の一つである。それぞれの悩みを打ち明けながら前に進んでいくその背景にはかならず4人の友情がある。登場人物の一人のビッグ(男性)が好きな人のことで相談をするときに、「恋人になってもみんなに勝ることはできない」と言う。それほど4人の絆は強いのだ。美しいドレスを身にまとい、4人でオシャレにカクテルを飲むのだ。最高にカッコいいシーンである。そのときに飲むカクテルは必ず”コスモポリタン”だ。一つ目の映画のラストシーン、4人でコスモポリタンを注文する。
「昔飲んでたわ」
「流行するまで」
「古いけどいいわ」
「円熟した味わいよ」
4人が出会った頃と変わらない街で、4人は新しい人生に踏み出したのだ。ドラマの第一話が1998年なので、映画までは10年。『国際的』という意味を持つこのカクテルは、このドラマのおかげでその10年間にメジャーカクテルの一つになった。ドラマに憧れた女性たちがバーで飲むようになったからだ。ショートカクテルなのにフルーティーで飲みやすいのも理由の一つ。そしてなによりおしゃれだったから。このカクテルを飲むことで少しでも彼女たちに近付けるのでは。そんな夢を見させてくれる。40歳、50歳と年をとっていく彼女たちが、これからも変わらぬ友情を誓いあい、グラスを軽やかにぶつける。スクリーンの中のきらびやかな恋とファッショナブルな生き方を凝縮したような赤い煌めきが美しい。先日私もこの『コスモポリタン』を飲んでみた。彼女たちに憧れを抱きながら。また改めて最初からDVDを観直そうと思う。
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